ヤメる交渉に必要なマインド

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知識習得

退職届を内容証明で郵送したらいよいよ人事部との退職交渉が始まる。この時点で8割がたの作業は終わっているのだが、会社はその準備を無駄にしようとしてくる。退職届の内容を翻させようとしてくるのだ。会社側に逆転ホームランを打たせてはいけない。しっかりと締めて、ゲームセットにするためのマインドの持ち方を説明する。

対等な立場と知る

まず、この対等であるというマインドを強く持ってほしい。ブラック企業で洗脳を受けていると、

  • 会社の恩恵で働かせてもらっている
  • 社長の厚意でお給料をもらえている

という奴隷のようなマインドにされてしまう。

そうではなく、日本国という「社会」という枠組みで見る。社長と社員は、雇用者と労働者という関係であり、契約関係で成り立っているだけの対等な関係なのだ。雇用者(社長)は条件を出し、労働者はその条件に納得するという契約を締結して入社となる。契約に則って労働力を提供するのが労働者なのだ。だから、退職というのはその契約を終了しますということだ。携帯電話の解約と本質は同じだ。

法律的にも、雇用者と労働者は対等であり、同じ土俵、地面の高さで戦う。まずは、会社から一歩でれば、法の下には社長も平社員も一人の人間であり、そこに上下はないと知っておいてほしい。このマインドがないと、会社側に詰め寄られるとビビって有給を取り下げたりしてしまうことになってしまう。

マズいレストラン

労働者が辞める企業というのはマズいレストランと同じだ。外から見たら、看板はきれいだし、メニューも揃っているから大丈夫だろうと思って、初めてのレストランに入る。いざ食べてみると全然美味しくない。しかも高い。こんな経験、誰でも一度はあるはずだ。これは入店して料理を食べてみなくてはわからない。

ブラック企業も全く同じだ。綺麗なパンフレット、ホームページ、綺麗なオフィス、採用条件、いい人そうな面接官、それらを見て入社したのに、料理である労働がとてもマズかったから、あなたはこのページにたどり着いたのだと思う。マズい料理を無理やり食べさせられたのだ。逆に体調が悪くなったと慰謝料を請求できるレベルかもしれない。

だから決して弱気になる必要などない。お世話になったから…と思う人もいるがそれは間違いだ。美味しい料理(労働条件)を出せばそもそも辞めようという人はいないのだから。

ブラックの存続に手を貸すな

ブラック企業と呼ばれる企業の多くは、賃金が低い割に拘束時間が長かったり、残業代をみなしにしていたりする。パワハラや無理なノルマ、その達成のために休日返上での自主労働もあるかもしれない。

だが考えてみて欲しい。そういう無茶を強いても辞めない労働者が多いから、ブラック企業はブラックな労働環境をやめないということを。低賃金で長時間、かつサビ残もあるとなれば、これはもう労働力のダンピングをしていると言う他ない(ダンピング=不当な安売り、不当廉売)。

あなたは労働力のダンピングをしてはいないか?

そのダンピングのせいで、周りがさらなるダンピングを迫られているという自覚はあるか?安い賃金に不満を言わないし、長時間労働もサービス残業もしてくれる奴隷ばかりだから、経営者は改善する必要はない。当たり前のことである。

あなたが辞めれば、同僚に気付かせられるきっかけになれるかもしれないのだ。

営業マンが陥るワナ

「営業成績あげられてなくて」と思う人もいるかと思うが、実はそんなに損失を与えていない事に気付こう。そう思わされているだけだ。説明する。

まず一つ目は、原価をやたら高く設定されていて、自分の成績利益が目隠しされている場合。もしくは利益率を考える事なく売上や数量だけの目標がある場合。これらはとっくに自分の給料分は稼いでいるのに労働者にそれを気付かせない手法だ。自分の分を稼いだと気づかれてしまっては、それ以上の要求がしにくくなるからだ。

「会社の見積もりシステムで原価率調べられるし」と思ったあなた。甘い。一般社員が見れる原価など加工されている。あなたが5万円だと思っている材料は、実は1万円かもしれない。会社が作っている見積もりシステムなんだから、いくらでも操作できる。その数字を元に、利益が少ないだの言われているなんて…。これは社内で商売がされているのと同じだ。営業マンは、会社から1万の材料を5万で売られて、それで商売をしているということになる。

また売上が仮にゼロでも、気に病んだり申し訳なく思う必要はない。なぜならあなたが営業活動をすること自体が、広告なのだから。営業マンというのは顧客にクロージングする役割もあるが、ターゲットとしている新規顧客にピンポイントで広告をしているとも考えられる。大体、一回で即商談が決まるということはなく、何度も面談し説明するから検討してもらえて、売れる。これは広告と同じだ。

もし仮に、テレビCMや新聞広告を出したら年間で何千万円かかるだろうか?しかも自社製品がBtoBだったりしたら、一般消費者に訴求しても意味が薄い。効果がある顧客にダイレクトに、ピンポイントに広告するのが営業マンの存在価値なのだ。広告費として年間で数百万(営業マン1人の給与)はだいぶ安いし、下記に述べる仕事の代行も合わせると、経営側には十分なメリットがある。その上、さらに売ってきてくれたら最高だ。

社長の代行者

また、営業マンは広告という考え方だけでなく、社長の面倒ごとを代行しているという事も忘れてはならない。もし社長が、わけのわからない電話問い合わせに一人で対応していたら、他の仕事はできなくなってしまうだろう。サンプルの提供や、クレーム処理も、検査も、伝票処理も…あなたは社長の代行をしているのだ。その対価として賃金を受け取っているのだ。

社長はそれらの雑務から解放されるから、他の仕事ができている。だからもし目に見える成果がなくても、会社には貢献していたのだと胸を張って良い。しかも先述の通り、それらを契約という形で業務委託され、請け負っているというだけの関係なのだ。ますます、対等であると思えてくるはずだ

これらのマインドを持って、人事部との交渉に当たってほしい。とはいえ、特段に追加でやることはない。なぜならお手紙で要求は全て伝えているからだ。あとは、人事部面談の時に、それらの要求を取り下げないこと。その防御のためにこのマインドが必要だった。

続き:全面戦争:未払い残業代

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