エクストリームという言葉は、僕は「エストリーム出社」という言葉から知った。
エクストリーム (Extreme) は、「極限」「極度」「過激」『極端』などといった意味をもつ英語。 エクストリームスポーツ – 過激な要素を持った、離れ業を売りとするスポーツ(アクションスポーツ)。
僕は「サボリーマン」にも「単なるサボリーマン」と「エクストリームサボリーマン」がいると考えている。世の中の大半は単なるサボリーマンだ。そしてかつては僕も、単なるサボリーマンだった。
単なるサボリーマン
もはや文字その通り、単にサボっているだけのサラリーマンを指す。
- 会社PCでネットサーフィン
- 会社PCでソリティア
- 社用車で昼寝
- カフェで漫画を読む
- 銭湯やサウナに行く
- 帰宅してゲームする
などの行動だ。勘違いして欲しくないのは、これらが別に悪ということではない(会社からしたら悪だが)。これらの「単なるサボリーマン」は、ただ単に「業務をしていない状態」を空費している、つまり暇つぶしだけ、している状態だ。これはもったいないことだ。
僕もかつてはこの「単なるサボり」に明け暮れていた時代があり、龍が如くの3、4、5をサブストーリーまでやり込んだり、モンハン4Gをテザリングでやりまくったりしていた。営業エリア内の銭湯はほとんど行った。楽しかったといえば楽しかったが、時間を消費して、空費していた。
また、後述するが「リスク管理」もできておらず、失敗もあった。
エクストリームサボリーマン
さて、僕がそんな「単なるサボリーマン」から脱して、「エクストリーム」を名乗り始めたのは、このブログを立ち上げた時からだ。では、エクストリームつまり「極度のサボリーマン」とは何なのであろうか。僕が考える定義を列挙しよう。
- 自分の事業のためにサボる
- 自分の事業のためのインプットをする
端的にいうと、副業することを指す。副業に必要な準備をすることも含まれる。単なるサボリーマンは、いくら同じ行動を続けても、自分の事業を育てることはできない。当たり前だ。そうではなく、自分の事業の構想を考え、インプットをし、行動する。
普通の会社員だったら、それを平日の退社後や、土日に行わなくてはならないが、サボり体制を整えた営業マンは、平日に3〜4時間をさらに自分の事業に充てることができる。本業の忙しさには左右されるかもしれないが、週に10〜15時間を追加的に投資ができる。もちろん常人と同じく平日夜と休日を投資するから、常人の倍近い作業時間を投入できる。
よく、副業には「時間が足りない」という障壁があるが、これを突破しやすくなる。少なくともサボリーマンであるならば「時間がない」という言い訳はできない。
本業のお給料を頂きつつも、余剰時間で自分の事業を育てていく。それが僕が提唱する「エクストリームサボリーマン」だ。
本業での成果
このように、本業をできるだけサボって余剰時間を作り、自分の事業にぶっ込むのがエクストリームサボリーマンだと説明したが、忘れてはならないことがある。それは本業でも成果を出すということだ。
本ブログでも繰り返し提唱しているが、成果を出していない営業マンというのは配置転換や異動、転勤の候補者になる可能性が出てきてしまう。大きな失敗をしてしまったらもちろんだが、波風を立てておらずプラスマイナスゼロでも、歳をとってしまった頃に若者と交換されてしまう。
これを避けるためには、営業で成果を出しておかなくてはならない。上層部から「あいつにはまだ営業をやってほしいな、実績もあるし」と思わせるような実績だ。ただし、その成果を追いかけるあまりに本業でイッパイイッパイになってしまっては、サボれなくなる。
サボり時間を捻出しつつも、しっかり成果は出す。これがエクストリームサボリーマンたる所以だ。ただのサボり野郎になってはいけないのである。
成果とは、具体的にいうと「新規開拓」だ。既存客を大きく伸ばしても、実はあまり意味がない。「あそこは、既存でしょ」と誰しも思うからだ。小さくてもいいから、新規開拓だ。僕はいろんな営業職を見てきたが、どんな営業職でも「新規」を獲得することに最も技術がいる。そしてどんな企業でも「新規ができる営業マン」を欲しているのだ。
リスク管理
さて、前項のように成果を出せる状況になったら、いよいよサボり時間を増やして自分の事業に投入していきたいのだが、リスク管理も徹底したい。リスクとは、要するにサボりがバレることだ。
会社でソリティア…とかは論外として、一度外出した営業マンのサボりが暴かれるのはどういう状況なのだろうか。
しかしその前提としてまず押さえておきたいのは、「営業マンはサボるもの」と思われていることだ。営業部の部長だって、かつてはどこかでサボっていた過去が必ずあるから、自分の部下もサボっていることは重々承知している場合が多い。ただそのサボりが、許容されるレベルなのか否か、がこれから説明するリスク管理である。
自分が部長になったつもりで考えてみよう。どんな部下は、指導しなくてはいけないな、叱らなくてはいけないな、と思うだろうか。大きく3つあると僕は自身の経験から考える。
成果が出ていない
まずは成果が出ていない場合だ。売り上げ目標が達成できていない営業マンは、そりゃ怒られる。「数字どうなってんだ?」と。これは当たり前のことだ。これを黙らせるためにも、先述の通り、「新規開拓」を行おう。
僕が推奨する化学メーカーなら、年に1件、小さくても良いからどこかしら、新規開拓しよう。新規開拓できるよう、動こう。まずは、探すという行動をしてみよう。それをある程度の件数、作業として行っていれば、そのうちのいくつかは実績になる。繰り返すが、「小さくてもいい」のがポイントで、必ずしも巨大な案件や顧客でなくてもいい。「新規をやった」という実績が、その過程も含めて評価される。
既存客に対しては次項で説明する。
店番ができていない
僕が推奨する化学メーカーにおいては、店番という業務がある。営業マンは、たくさん抱えている担当顧客から、日々、問い合わせを受ける。見積もりを作ってほしい、規制物質は含まれていないか調査してくれ、改良してほしい、サンプルが欲しい、などなどだ。
これらに迅速に対応し、不満を抱かせないことが、店番行為だ。内容にもよるが、すぐに対応しなければ、前担当に連絡がいったりして厄介だ。また、クレームやトラブルが発生した時に、即対応することも求められる。前項の新規開拓ももちろん大事だが、それだけやっていれば店番をやらなくていいということでもない。店番ができていない者には上長からのチェックが入ってしまう。
店番という仕事のベースがあって、余裕があれば新規開拓する、というイメージだ。3年くらい経つと、この店番が効率的になるので余剰時間が生まれてくる。
周りに悪影響(悪目立ち)
これは同僚にどう見えるか、というパフォーマンスの部分である。古き良き昭和の価値観である化学業界は、ハッキリ言って陰湿な村社会である。日本人特有の気質が今なお残っている。それは、化学業界にいる人々が古いので、彼らが持っている文化が昭和のままだからだ。こういう人々が定年退職で消えるまで、そうだな…あと20年くらいは、この陰湿な村社会は残るだろう。
この陰湿な村社会の正体は、言い換えると監視社会だ。互いが互いの行動に目を光らせている。自分だけは損したくない、抜け駆けしてる奴は見逃さない、チクる、という特徴がある。この手の人々が喜ぶ(?)のは、直行・直帰の多さだ。営業マンだから、直行や直帰はあってもしかたない。ただそれが、下記のような条件になると、一気に監視される対象になる。
- 月曜の朝、金曜の夕方
- 週に3日入れる
月曜の朝は遅く出社したいし、金曜日の夜は早めに帰りたい。その願いはサラリーマン共通のものだ。みんなわかっている。だから、それを実行するものを妬む。もし本当にアポが入っていたとしても、彼らにはそれは関係なく「アイツは金曜夜に直帰した。うらやましい、ねたましい」と思うだけだ。ならオマエも直帰すればええやん、と思うのだが、彼らは彼らで上にビビっているから実行できない。だから妬ましいのだ。
また、週に3回、直行・直帰を織り交ぜるとそれも妬まれる。なんで妬むんだよ…と感じる気持ちはわかるが、世の中にはそういう監視が趣味みたいな人も一定数いることを知っておこう。彼らと無用に争わないためにも、マークされにくくしよう。こういう監視者が、妬みのあまり、部長にチクったら、部長としてもあなたに注意をせざるを得ないし、マークせざるを得なくなる。
以上、エクストリームサボリーマンの定義と心構え、リスク管理について説明した。単なるサボりは誰でもできるし、時間がもったいない。エクストリーム目指して、精進しよう。
続き:サウザー流の紹介