「コスパ良い企業の探し方」という記事には多くの質問をコメント欄より頂いております。
気がつけば膨大な量の質疑応答になっておりましたので、ここらでひとつ、編纂し直してみようと思い立ちました。
読者の皆様の率直な疑問の宝庫と思いますので、個別記事にして紹介していこうと思います。
下記のコメントを頂きました。
や より:
2020年6月10日 12:57 PM (編集)オーナー企業についてどう思いますか?
ヤコバシさんの勤務先はオーナー企業、とブログで拝見ました。
オーナー企業のデメリットをよく聞きます。
・オーナーに気に入れらなければ終わり
・オーナーの権力が大きすぎる
・外部の視点がなくイエスマンで固められやすい
などです。もしよければご回答のほど、よろしくお願い致します。
オーナー企業についてどう思う?
よく言われるオーナーによるデメリットは無いのか?たとえば、
・オーナーに気に入れらなければ終わり
・オーナーの権力が大きすぎる
・外部の視点がなくイエスマンで固めやすい、など。
(回答)
メリットかデメリットか、これはもう「オーナーの人柄による」です。
初代は良かったけど2代目はダメとか、2代目まで良くても3代目でダメ、というパターンもあります。
余談ですが私が新卒で入った1社目は、その3点(オーナーの好き嫌い、ワンマン、イエスマン)を満たしていました笑。
社長を怒らせたら即異動、現場作業員。
意見したら超怒られる、という感じでした…
そういう会社は定着率が悪いので、離職率で判断できます。OpenWorkなどで口コミを見ましょう。
オーナーには「儲け」の決定権がある
オーナー社長の権力が大きすぎる、というのは、別に問題ではありません。
オーナー企業の場合、その会社は、社長の持ち物なのですから。
従業員は所詮、従業員なのです。
社長に意見して良いわけがありません。
逆にもし貴方がオーナー社長の立場だったら、盾突いてくる社員を可愛く思うでしょうか。
イエスマンというか、自分と同じ方向向いてくれる社員を重用していくのは自然なことと思います。
この辺は、若き日の私も誤解していたところであります。
社長は合理的かつ平等、公平正大であるべき、と勝手に思っていました笑
小さい会社ほどオーナー社長の考え方に共感できるかは大切ですね。
ここは社長の人柄による!ということです。
とは言え、それをなんとかするのもまた処世術です。
それについてのコンテンツも作るのでお待ちください。
一方で、オーナー企業でないつまり株式を上場させている企業はどうなのか?というと基本路線は結局、オーナー企業と変わりません。
人事の決定権がある、というのが社長の力でしょうか。
僕が思うに、オーナー企業の最大のメリットとは
「儲ける・儲けないの判断権がオーナーにあること」かと思います。
例えば原料費が上がったときに、どの程度、価格に転嫁してお客様に負担いただくのか。
つまりいくら儲けたいのか。
それは会社の持ち主が決めます。
オーナー企業の場合、その持ち主はイコール社長です。
つまり社長が「今年は利益は少なくても良い!」と決めればそう決まります。
それに対して、上場企業というのはそうはいきません。
上場企業には株主がいます。
株主は基本的には、配当金を求めてそもそも投資をするわけですから、利益が減って配当が減る、というのは許しません。
結果(配当)が出せない社長(代表取締役)は株主総会で解任されます。
そのため社長は、なんとしても利益を確保せよと指示をします。
オーナー企業はオーナーが満足するレベルで利益追求がなされるのに対し、上場企業は株主という厳しいご主人様を戴くことになるのです。
完全な会社はない。が、押さえるべきポイントはある
新卒でゆるふわに入りたいという気持ちはわかります。
しかし、それにとらわれすぎると検討する会社がなくなってしまいます。
ゆるふわは確かにあります。
しかし、数は少ないのです。
今年は募集していない可能性もあります。
そのせいで就職浪人するのも長い目で見て損だと思います。
中途でしか募集していない会社もあります。
私の勤務先も、新卒の募集は理系しかなく、営業は中途採用が基本でした。
10年に1回の募集に、偶然出会えました。
そのくらいの感覚でいた方が焦らないかと思います。
そのため、ひとまず少しでも良条件と思われる会社に入社し、再びチャンスを待つのも手です。
ましてや、このコロナ不況の真っ只中です…
しかしまずは「毎月勝手に売れる」系の製造業(儲かっている)に入社しておけば、そこまでブラックではないのかなと思います。