「コスパ良い企業の探し方」という記事には多くの質問をコメント欄より頂いております。
気がつけば膨大な量の質疑応答になっておりましたので、ここらでひとつ、編纂し直してみようと思い立ちました。
読者の皆様の率直な疑問の宝庫と思いますので、個別記事にして紹介していこうと思います。
下記のコメントを頂きました。
ひー より:
2020年6月2日 11:34 AM (編集)
私はゆるふわ勤務ではなく独立が夢です。
コロナで情勢が変わったかもしれませんが、サウザーさんの提唱する「ベンチャーをパクる→起業」ルートにも興味があります。
また、就活YouTuber大手のutsuさん、株元さんなどは「力をつけるためにベンチャーのほうがいい。むしろ大手は40歳からが仕事なので若手だと誰からも欲しがられず転職もきつい。ルート営業なんてもってのほかで使えない人材。」
と(いったニュアンスで)言い放っています。
これらを踏まえたうえで、ヤコバシさんとしてはベンチャーは完全におすすめしないという認識でしょうか?
また、ヤコバシさんは白熱教室の音声で「入社した不動産ベンチャーは、実は歴史も長くベンチャーではなかった」とおっしゃっていました。
世の中には、少人数でカレーの作り方を学べるベンチャーや、意外と定時で帰れるベンチャーがあるとも思うのですが、これらの企業の存在は幻想でしょうか?
または、事前に見つけることができない不可知性を持つのでしょうか?
あるいは、これらのいずれでもないのなら、こういった企業に入る独立戦略自体に問題がありますか?
回答します。
ベンチャーに入るのはどう?
サウザーさんというよりは、お友達の豪商クラトロさんや大富豪あべしさんの手法ですね。
アリだと思います。
個人事業主として成立しやすい業種ならいけると思います。
ただし本気でその職種で一旗上げてやろうという気概がないと難しいと思います。
クラトロさんも「絶対、豪商になる」と決めていたからと語っておられましたし、
あべしさんも「プログラミング身に付けてさっさと独立するつもりだった」と仰っていました。
自分が技術を手に入れたら、それで独立できそうかどうか?がポイントになります。
若いうちに力をつけたほうがいいのでは
Utsuさんの主張(若いうちは力をつけろ)も一理あります。
私も新卒の頃そう思っていました。
しかし、営業というカテゴリーに関しては、個人の力などいくら付けたとしても、キツいだけでした。
なぜならキツい種類の営業をしていたからです。
「ルートは力が付かない、使えない人材になる」とのことですが、本当に単純なルート営業は、そうでしょう。
ヤク○トを売って歩くみたいな営業ですね。
あとは中小規模の商社もこれになりがちですね。私が推奨する化学メーカーは、ちゃんと仕事していれば化学物質についての知識が身につきます。
しかも教科書的な内容ではなく、実戦での知見が身につくのです。
化学メーカーの営業マンは「ウチから買ってください!」みたいな種類の営業ではなく、スペック的に適合するものをお客様に提案したり、共同開発するスタイルとなるからです。
こうしてケーススタディを積み重ねた化学営業マンは強いです。
「営業力」というフワフワしたものに頼るのは意味がありません。
営業力があっても、商品がダメなら売れないからです。
そうではなく、商品の持つ力を借りるのです。
知識と経験という実務力で武装する。
そうすると、自ずと営業マンとしても成功できます。
このことについてはまた別のブログを作っています(営業は被購買力)。
それを統合して2冊目の電子書籍も書きますね。少々お待ちください。
ベンチャーなら力が付くのでは?
まず訂正させてください。私は「不動産ベンチャー」には入っていません。
「ベンチャーを自称する、ただの中小企業(建築関連)」に入社しました。
まず「ベンチャー」の定義ですが、私は「新しい市場を作る会社」をベンチャーと捉えています。
そのため、やはりこの会社はベンチャーではなかったのです。
創業当初は確かにベンチャー的でしたが、もはやただの中小企業になっていました。
「ベンチャーでは最初から最後まで仕事するから力がつく」とはよく言われることですが、これはちょっと注意しなくてはいけません。
「やらせてもらえる」のではなく「やらなきゃ回らない」からやらざるをえなくて、やるんです。
大企業の営業職ならば、営業の仕事に専念します。
材料の発注業務、売上が入金されているか確認したり、決算書類を作ることはありません。
ベンチャーは多くの場合、零細企業で人的リソースが少ないので、必然的に複数の業務を担当しなくてはならなくなるのです。
これが結果的に力になる、というのは正しいです。
でも「習う」みたいな気持ちでいると泣きます。
例えば大学の友達3人と文化祭のお店を開くとします。
店の設備を作って、材料調達し、調理、呼び込み、販売して売上を分配…こういうのをやや大きなスケールでやるようなものです。
とはいえ、貴方がベンチャーに憧れと希望を持っていることもまた事実。
私が上記のようにネガティブなことを言っても聞かないでしょう。
ならば、入ってしまえばよいです。
ただ、半年くらいで幻想を打ち砕かれたら、長居はせずに転職しましょう。
いいんですそれで。
私も散々、親や友達に諭されつつも無視して自称ベンチャーに突っ込みました。
半年で「おかしいな、キツすぎだろ」と思いましたが惰性で3年続けてしまいました。
このように、自分で体験するが一番です。
繰り返しますが「やばいんじゃね?」と思ったら長居しないこと。それだけです。
その時は、またこのサイトを読んでもらえたらと思います。
もちろん、運よくアタリのベンチャーに入れる可能性もあるでしょう。
しかしゆるふわではなく”普通に”働く必要があると思います。
ベンチャーはそんなに余裕ないと思いますので。
私に言われてベンチャーを断念したら、きっと悔いが残ると思います。
自分の目で見極めて、納得しましょう。
私の実体験からアドバイスするならば、
「自称ベンチャーのただの中小・零細企業に、低賃金で使い放題されないようにしてね」
ということです。
独立を視野に入れてベンチャーを探すなら、独立しやすい業態かどうか?をよく見てみてください。
個人事業主が結構いる業界なのか?またそれは個人でやるとオイシイのか?自分にとって楽しい仕事なのか?そこがポイントになると思います。