全面戦争・未払い残業代

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転職先も決まり退職届を提出した。有給休暇を完全消化するところまではこれで十分だ。もし現状、残業代が支払われていないのであれば請求することができることを知っておこう。

僕はとれなかった

まずはじめに、皆様にはお詫びしなくてはならないのだが、この記事を書いている僕は未払い残業代を取れなかった。全く情けない限りである。なぜかというと、証拠が何もなかったからだ。残業の実態を証明するものがなければ、計算のしようもないし、会社側に「それは嘘だろ。証拠は?」と言われた時点でジ・エンドだ。そもそも残業代を請求しようというアタマがなかったのがイタい。これを読むあなたには同じ思いをして欲しくないから、僕が知る限りの情報を共有する。

ちなみに僕は定時が9時〜17時だったが7時出社の圧力をかけられ、夜は21〜22時まで会社にいることはざらだった。朝2、夜4時間残業で約5〜6時間/日の残業。4週6休という、いわゆる「ただの」週休2日制であり「完全」週休2日ではなかったから月の出勤は約24日。少ない5時間で見積もっても5時間×24日=120時間の残業。過労死ライン80時間を余裕で超えている。実際、ほとんどの人が身体を壊して辞めていた。なんの自慢にもならないが同期で最後に辞めたのは僕だ。労基署にタレこめば一発だが、宗教的なブラックゆえ、する人はいなかった。

当時、僕は実家暮らしだったから、洗濯もアイロンかけも食事も親がすべてやってくれた。そうでなければ回らなかった。家では本当に風呂と寝るだけ。20代前半だったからできた働き方だ。会社はみなし残業代制だった。その額は5万円ほどで額面27万/月程度だったと記憶している。ボーナスは基本なし。試算すると額面27万-みなし残業代5万=基本給22万、これを24日・8時間で割ると時給1,145円。1,145円×残業120時間=137,400円。1年で164万円ほどになる試算結果となった。僕は3年勤めて、うち2年間がこのような働き方だった(1年は現場作業だった)ので、330万円くらい取れた計算になる。

さらに、上記試算では考慮しなかったが、残業代は一定時間を超えると経営者へのペナルティとして×1.25〜1.5倍という倍率もつくから、本気で試算すればもっといく。当時は残業代が取れるという知識もなかったので、証拠集めをしていなかった。ひたすらにそこが悔やまれるところである。

証拠集め方法

営業職にはタイムカードがない場合が多いかと思う。そんな営業マンが証拠を集める方法はいくつかある。

パソコン立ち上げのログを控える

出勤したら、会社PCを立ち上げ、退勤時にPCをシャットダウンするかと思う。このログはPC内部に残っている(イベントビューアー)。ただし、このデータも一定の期間(1年ちょい)までしか残らないから、データを集めて、さらにこのデータを自分のPCに移しておくこと。会社PCの中のみに残していたのでは、それに触れなくなってしまったら回収ができなくなってしまう。

メーラーの記録を集めておく

もしくは、会社がフリーアドレスでPCは共有というパターンもあるかもしれない。このように不特定多数が使用する環境では立証は難しいから、メールで自分の個人アドレスへ向けて出勤を意味するメールを送っておこう。そうすれば、会社のメールアドレスで送信ができるから、十分な証拠になる。これならば自分で証拠を握れることにもなる。ただし、PCが支給されていたり、最近ではスマホでメールが操作できるなら捏造と言われてしまっても証明ができない。先述のPCログインと併用して証拠の精度を上げていこう。

手書きのメモ

有効という説もあるが、やはり手書きであるので信ぴょう性が低い。上記2つもそうだが、これらの証拠が適正であると判断するのは裁判官である。その裁判官が「これは証拠というには弱いな」と感じるものはやはり避けるべきだろう。そのため、PCのログやメールの日時の方が信ぴょう性が高い。しかし、僕も経験があるのだが休日に現場などへ駆り出された場合、いわゆるサービス出勤のような時には、何時から何時まで、どんな要件でどこへ行った、アリバイを証明してくれそうな取引先の情報などを控えておくことは、このメモでしかできない。

弁護士へ相談

上記、3つの手法を紹介したが、やはり専門家である弁護士にアドバイスをもらうのが最も確実だ。このページでは、「残業代はとれるんだ」という認識を持ってもらえたら十分だ。基本的に、証拠があって、妥当性があれば基本的に労働者の方が強いのが日本の法律だ。怖がらなくてもよい。

弁護士への報酬を心配するかもしれないが、この報酬は勝ち取った未払い残業代からそのうちの●%で支払われる。そのため、現状お金がなくても、弁護士は引き受けてくれるから安心してほしい。

僕も当時、このようなサイトがあったら証拠を集めて逆襲ができたなぁと思う。ちなみに未払い残業代が請求できるのは退職後2年以内だ。

参考教材:サウザー白熱教室

弁護士に相談するのが最強のソリューションではあるが、個人的に紹介したい教材もある。サウザーの白熱教室シリーズのブラック企業のサビ残にキレて、未払い残業代を請求し170万円ゲットした方法。これについてのレビュー記事を作成したので、参考に読んでみてほしい。

サウザー白熱教室 未払い残業代回収編

次章:化学メーカーに入社したら

化学メーカーの内定を得て、現職の退職手続きを完了し、未払い残業代も回収できたら、いよいよ新天地への出発となる。ただし、化学メーカーや、化学業界全体は、また特殊な市場環境・労働環境であるので、事前情報を知っておこう。僕の実体験なのだが、ブラックで頑張っていた人はカルチャーショックを受けるし、空回り・勇み足でトラブルを招いてしまうこともある。

次章から、化学メーカーに入ってから気をつけることを説明していく。事前に読んで、知識として持っておいてほしい。

続き:守破離だと知る

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