慰留との向き合い方

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知識習得

退職を決意し、転職活動を行い、無事に内定が出たら退職の意を表明する。

上長への相談と慰留

退職の意を直属の上長に相談する。面と向かって話すのはとても勇気がいる。それが障害となっていつまでも言い出せなくなってしまうので、まず最初はメールをするのを推奨する。このメールは、あくまでも次のステップである「面談」に進むためのアポ取りのステップだ。

また、上長の立場になって考えてみても、部下が退職するというのは少なからずショックなものだ。冷静に考える時間を相手に与えるという意味でも、メールを推奨する。

「○月を目安に退職したいと考えていますので、一度面談をさせていただけないでしょうか」で十分だ。電話の場合、その場で「なぜ?どうして?」と始まってしまうので、やはり推奨しない。メールが最もスマートだろう。

もしくは定期的にある個別ミーティングで言うという手段もあるが、これもお勧めできない。後述するが、その場で慰留が始まってしまうからだ。

面談の日程が決まったら

部下からの退職の相談に上長は驚くが、まずは面談の日程が組まれる。僕の経験では、上長もこの段階では人事部に相談せず、内輪で解決しようと試みてくる。なぜなら、上長にも査定があり、部下を退職させてしまうというのはマネジメント能力にマイナスの査定が付くからだ。そのため、まずは上長と一対一で面談の機会が組まれる。これは、社内の会議室で行われる場合もあるし、終業後に飲み屋で行われる事もある。

さて、この面談に際しては準備を整えていくことが必須となる。上長もなんとか退職を諦めさせて、継続して働いてもらおうとしてくるからだ。この時に準備が弱いと、押し負けてしまい辞めにくくなる。そのためにカンニングペーパーを用意する。

  • なぜ辞めたいのか
  • 給与、勤務時間、評価などの待遇面
  • 業務内容への疑問
  • 人間関係

これらが中心となってくるが、条件を改善されると厄介だ。例えば給与に不満があるとした場合、希望額まで給与が上がってしまう、もしくは満額ではなくとも少し上がる見込みを示されたとしたら、辞める理由を消されてしまう。休日日数などについても同様だ。人間関係も、部署移動、チーム編成の変更などで対応できてしまう。ただ僕が思うのは、労働者が主張して初めて条件が改善するような会社は信用できない。言わなければ改善しないからだ。そういう姿勢も含めて、会社に見切りをつけたと説明しても良い。

慰留は本当に面倒臭い。だがそれを一撃でクリアできる最強の退職理由がある。それは「社長がキライだから」だ。もしくはその部門の執行役員や責任者でもいい。これは慰留のしようがない。日々の業務の中で感じる、

  • こいつおかしい事言ってるな
  • おかしい目標を掲げてるな
  • おかしい業務方針を掲げてるな
  • おかしい処遇してるな

これらを指摘するのだ。そういう思想を持っている人の元では働きたくありませんと言えば、反論も慰留もできない。なぜなら、社内でエライ人というのは変えられないからだ。いち社員の退職理由によってエライ人の思想が変わることはない。エライ人の思想についていけませんと宣言すれば、止めようがない。これは改善の提案ができない、最強の理由だ。

もしかしたら、そういう理由が見つからない、仏のような社長や役員もいるかもしれない。その場合はありがちだが「他にやりたい仕事がある」パターンだ。これはウソでも何でもいいが、ある程度の論理武装が必要になるので手間がかかる。ただし論理武装が弱いとそこを突かれて、論破されて辞めにくくなってしまう。その論理武装をする時間が勿体無いので、やはり「社長がキライ」という理由をオススメする。

慰留されて戻った場合

上長に慰留をされ、退職を思いとどまった場合を考えてみよう。元の鞘に戻った感が出るが、決して元には戻っていない。切れた紐を、結び直しただけで、結び目ができてしまうのと同じだ。一度辞めたいと宣言してしまったら、そのようにマークをされる。辞める因子がある人物とマークされてしまっては、今後は美味しい思いはできない。昇進も難しくなり、ますます時間の無駄になってしまう。退職をほのめかした時点で、その会社でのキャリアは死ぬ。あなたが上長の立場だったとしたら、一度でも退職をちらつかせた部下を心から信用できるだろうか。

一度退職について相談したら、もう後戻りはできない。そこも踏まえて、転職活動を行いたい。そのため、転職が脳裏にちらついたら、まずは転職エージェントに相談してみることをお勧めする。すぐに良条件の転職案件が見つかるとは限らないから、タイミングを逃さないために早めにエージェントと接触しておこう。

続き:退職願ではなく退職届

参考記事:転職エージェントをオススメする理由

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