会社との付き合い方:「株式会社 俺」

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知識習得
儲かっている化学メーカーの営業職として経験を積み、いっぱしの実力と実績を持ったなら、あなたには2つの道が示される。このまま会社のために頑張って幹部となるか、会社の仕事はそこそこに、自分の事業に力を注ぐか。僕は後者をおすすめする。そのためのエッセンスを本記事で説明する。

株式会社 俺

まず、あなたは自分の人生の代表取締役であることに気がついているだろうか。どんな取引先と取引をするか、どんな商品を売るか、それは社長であるあなたに決定権がある。逆に、誰も責任を取ってはくれないし、取りようがない。どんな人生を送るのかを決定するのは、社長であるあなた自身だ。
まさに「株式会社 俺」である。

対等な存在であると知る

そんな㈱俺の社長であるあなたの商品はなんだろうか。多くの場合「労働力」しかないだろう。専門知識や資格があったとしても、それを「時間」という単位で売るつまり「月給」「年俸」という仕組みならば労働力を時間売りしているだけだ。㈱俺は労働力を会社に時間売りして、給与という対価を貰う。商品を売って、代金をもらう。この商取引において、両者は対等である。
決して「雇っていただいている」という立場ではない。ブラック企業はよく、経営者>従業員という主従関係を作りたがるが、これにハメ込まれてはいけない。経営者は、一人ではその会社を回せないから、社員に労働力を売ってもらって、会社を回すのだ。社員が一斉に辞めたら、会社は黒字でも業務が回らなくなって潰れる。あなたは勤務先に労働力を「有料で」提供している。だからあなたは、自分の労働力という商品を「コイツには売りたくないわ」と思ったら売らなくていい。つまり退職していいのだ。当然、辞める自由はある。そう考えると対等な存在であることがわかるだろう。
退職とは、「㈱俺は、ブラック商事に対し、今後はもう商品(労働力)を供給しません。来月から取引は打ち切りです」という意味なのである。

等価交換以上を目指す

そのように対等な存在であると知れば、貰っている給与が労働力の対価として適切か?という疑念が湧いてくると思う。つまり「給与 マイナス 労力」がプラスになれば黒字、マイナスになれば赤字だ。本サイトで推奨している「儲かっている化学メーカー」は黒字になる可能性が高い。少ない労働力、時間に対し、世間の平均年収以上の「代金」をもらえるからだ。
仮に、高年収の仕事があっても、労働力をたくさん投入しなければならないならば、それは「当たり前」であり、ともすれば「代金<商品」つまり「給与<労働力」という赤字になってしまう。「株式会社 俺」において赤字は許されるだろうか?それは社長のあなたが決めることだが、赤字を喜ぶ社長など居ないだろう。
となると当然、黒字にしたいわけだが「代金」は簡単に上がらない。そのように、雇われ人の形態は形作られてしまっている。であるならば、こちらが提供する商品つまり労働力を減らしていくしかない。つまり、ゆるふわ企業という主要取引先を選定し、少ない労働力を高く買ってもらう、というのが唯一の戦法となるのだ。ゆるふわ企業にとってはボッタクリもいいところだが、そのことについては次項で説明しよう。

化学メーカーという前提だからね?

前項で給与>労力を達成し、企業をボッタクろう、ということを推奨した。しかしこれは、ほとんどの企業で許されない。当然である。給料泥棒という別称そのものであるからだ。特に営業職の場合、売上や利益率がわかりやすいので、給与<労力(成果)でなければバチクソに怒られてしまうだろう。場合によっては、成績不振による異動や限りなく退職勧奨に近いことを言われたりしてしまうだろう。
なぜなら、そうしないと会社が儲からないからだ。営業マンが給与<利益を達成してくれなくては会社が赤字になる。営業マン本人の人件費もあるが、事務所の家賃や事務員などのバックオフィス要員の給与も支えてもらわねばならない。世間に存在しているおおかたの企業は、営業マンが労働力を突っ込んだ分、売上も増えるような商売だ。
例えば、ハウスメーカーなら営業マンが1軒でも多く飛び込み営業した結果、それに比例して売上は伸びる。僕がやっていたリフォーム関連の会社も、仕事を1件でも多く貰うために、日々、ゼネコン回りをしていた。多少、営業の成功率に差はあれど、基本的には数が勝負なのが営業マンの宿命ともいえる。しかしそもそも、そういう売り方をしないと売れない商品というものを扱うと大変だぞと僕は本サイトの序盤で説明した。化学メーカーには、
  • 製品に高い付加価値がある
  • 実は模倣が難しいものが多い
  • 参入障壁が高すぎて新規参入がなく価格が崩れない
というような特徴があり、さらに「儲かっている」会社ともなれば
  • 大型の優良顧客がたくさんある
  • 独自技術や特許がある
  • スペックインしており自動的に売れる
このような特性も持っている。だから勝手に売れて、しかも儲かるのである。
創業期の営業マンは、きっと大変だったことだろう。大型の優良顧客を開拓した大昔の先輩は英霊である。しかし今のこの段階に至っては、もはや営業マンは店番だけしていても十分、というのが「儲かっている化学メーカー」の現実だ。英霊の皆様に感謝しよう。
毎月勝手に売れるという商品特性。利益も出る。さらに就労人数も少ないため給与水準も世間の平均よりも高く払える。それでもお金が余ってしまうので、やむなく国家に法人税として納税する。儲かっていなければ法人税の納税はできない。化学業界の法人税納税額は、全業界を見渡してもトップクラスだ。仮に営業マンをビシバシ叩いたとしても、売上は大して増えないし、自社の生産能力のキャパシティもあるから、無限には拡大できない。営業マンに「売りすぎ注意」すら呼びかけるような会社も多い。作りきれない方がマズい。
このような背景ゆえに、儲かっている化学メーカーにおいては給与>労力でも許されるのである。
繰り返すが、他の業界は大体ダメであろう。僕が思いつく限りでは、儲かっている不動産(ビルとか)のオーナー会社くらいだ。これも毎月家賃が入ってくるし、儲かっているということは立地がよいところに不動産を持っているからだ。

1を払って10を得る

僕が推奨する化学メーカーは「株式会社 俺」にとって主要取引先とするには非常に適している。ただし、その代償として、古き良き昭和の日本企業そのものであり、強烈な村社会であることには覚悟をしなくてはならない。オジサン…どころかおじいちゃんがまだまだ現役なので、電話やファックスが基本だし、印鑑のスタンプラリーをしてそれをPDF化するとか、未だに手書きの書類で管理していたりする。おじいちゃん達が全員卒業する日まで終わらないだろう。長く続いている会社だからこその特徴とも言える。
また飲み会、麻雀・ゴルフもいまだに息づいており、これらにある程度はお付き合いをしなければ「変なヤツ」扱いされて異動の原因となる。全てお付き合いしきる必要はないが、半分くらいは付き合うこと。それは一種の税金であろう。必要経費である。
1を支払って、10を得よう。10とは割高な給与とゆるい仕事、日中サボりまくれること、などだ。

【悲報】株式会社 俺、大赤字(自分語り)

最後に、少し自分語りを。
ブラック企業に洗脳された過去の僕は給与<<<労働力で大赤字であった。
朝6:30に電車に乗り7:30出社、8:30には会社を出て18時まで営業、帰社して19時から激ツメ大会、その後事務処理で22時退社、という毎日だった。競争力のない商品を必死に営業力でカバーして売っていた。
市場に欲されていない商品を無理やり売るには、これだけの労力が必要だった。そして年収360万。大赤字である。その赤字は、寿命で支払ってしまったと思う。最悪だ。
だから僕はブラック企業を滅したいと思い、このサイトを立ち上げた。