【Q&A】その6 毎月勝手に売れる商品とは?

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Q&A

「コスパ良い企業の探し方」という記事には多くの質問をコメント欄より頂いております。

気がつけば膨大な量の質疑応答になっておりましたので、ここらでひとつ、編纂し直してみようと思い立ちました。

読者の皆様の率直な疑問の宝庫と思いますので、個別記事にして紹介していこうと思います。

下記のコメントを頂きました。

や より:
2020年6月3日 4:11 PM (編集)
”技術営業”でもゆるふわできると思いますか?

大手では”製品が5,000あるのでまずは技術営業→営業というキャリアプランでの募集”といった企業が多々あります。

一方中小部品や機械メーカーなどでは募集が技術営業だけのところもあります。

または営業と書かれていても実態は技術営業なところです。

たとえば

”弊社の営業は提案型!最終的にはお逆様と商品を開発していくエールスエンジニアを目指していただきます”

などです。

技術営業は研究職よりなので、ゆるふるできないような気もしますが、どうでしょうか。

また技術営業は化学メーカーには少ないような気がします。

新規製品が多い会社だと導入されるのでしょうか。

回答します。

技術営業でもゆるふわできますか?

「ゆるふわできるかどうか?」の問いに対しての答えはシンプルです。

「毎月、勝手に売れる商品か?」です。

そうでないと、いかに良い商品であっても、営業マンは上司に

「今月いくら売れるんだ!?」

と詰められて全然ゆるふわできません。

私が推奨する化学メーカーの営業マンは勝手に毎月売れるから、ゆるふわなのです。

「技術営業」は都合の良い一人二役

「技術営業」の人、私のお取引先にいらっしゃいます。

その人はお客様に営業にいき、案件をもらい、適合するものを開発し、提案して売っています。まさに技術営業ですね。

この「開発」の部分ですが、正直、頑張れば誰でもできるな…という感じの開発でした。

研究職ではないので、そこまでが限度かと思います。

要するに混ぜる割合を実験しながら決めるとか、粘度を微調整するとか、そんな感じです。大変そうでした。

そもそも「技術営業」という言葉を使っている会社は、私はキライです。

そこは分けろよと思います。

なに兼務させてんの?できるわけなくね?と思います。

人手が足りないか、人件費を節約したいんでしょうか?

セールスエンジニアなんて、ゆるふわしてるイメージが全然ないです。

開発も営業も自分でやるとは、単純に一人二役ですよ…

営業と技術は分離した方が絶対良い

化学メーカーは、技術(開発・研究)が営業とは明確に独立しています。

技術と営業が兼務なんてあり得ません。

技術に営業させる意味がない…というか非効率すぎます。

技術は開発に専念した方が絶対良いです。

たまにの出張くらいならいいですが、常態化してるのはちょっとアヤしいですね。

先述の私の取引先の話をしましょう。

その会社は建材関連のメーカーで、末端のお客様は大手の建材屋さんです。

その末端の建材屋には全国区に展開しているカタログがあり、その建材カタログに掲載されないと、私のお客様の商品は市場に流通しません。

そのカタログに載るべく、商品開発している人が、私のお客様で、技術営業マンでした。

そのカタログは1年に1回ほど改訂があるので、そのたびに掲載をキープするために改良したり、また他社からページを奪うためにコストを下げたりする営業をしてましたね。

大変そうでした。

また、他社に売り負けちゃったことがあり、商圏失ったこともありました。

やっぱり大変そうでした。

私にも「もっと値下げしてくれないか」とお願いしてきましたが、会社方針もあり、あまり下げてあげられませんでした。かわいそうでしたね…

私見ですが参考になれば幸いです。

(これに対する追加質問)

や より:
2020年6月3日 11:47 PM (編集)
ありがとうございます。参考にさせていただきます。

質問なのですが、企業を探す際に

”カタログが新しく変わるかどうか”や

”勝手に売れるかどうか”などは、どう判断するのでしょうか?

最終製品かどうかやその他(営業利益率、中間製品かどうか、独占できているか、化学かどうかなどの製品の強さの値+平均年齢や離職率や残業などのゆるふわ度の値)だけ見極められる、という理解でよろしいでしょうか。

またそれらに加えて、見るべき指標はあるのでしょうか?

またもしそうならば、一見、数値が良い化学メーカーであっても、先の例の建材メーカーのような悪い例(=ゆるふわできない)の企業はあるのでしょうか。

回答します。

「勝手に毎月売れる」商品の見分け方

先述の「カタログが毎年変わる」のは、末端商品です。

つまりもう最終物の形が出来上がっていて、一般消費者の目に触れる商品ということです。

具体的にはボールペンとか、床材とかですね。

我々一般消費者が認識している形です。

私の経験では、このように一般消費者に近づけば近づくほど、不安定になりがちです。

不安定とは、売れたり売れなかったりが激しい、ということです。

例えばボールペンなどはいろんな会社が毎年、新製品を出しています。

その競争は熾烈です。

しかし、ボールペンの部品、筒の部分のプラスチックを作っているメーカーはどうでしょうか。

もっと言えば、そのプラスチックの原料を精製しているメーカーはどうでしょうか。

どのボールペンメーカーが勝とうが、出荷の総量は大して変わりません。

そういった、源流や上流に近い会社が良いのです。

ただし現実的に、そういうプラスチックの祖原料などのいわゆる「素材」と呼ばれるものは最上流に位置する企業(一部上場企業)が作っているので、早慶以上の学歴で、かつ新卒でないとまず入れないでしょう。

そのため、そこから1段下がった中流の工程に位置する化学メーカーが狙い目です。

その中でも非上場のマイナーな会社が狙い目です。志望者の競争が少ないためです。

売上額やシェア占有率ももちろん大事です。

しかしそれは「利益率」に自然と現れます。

結局は「儲かっているかどうか」が大切です。

他の数字に惑わされないように。

ただし利益率が良いだけでも注意しなくてはいけないのが、次の「離職率」です。

「働き方の内情」を見る:離職率

先述のように、利益率が高い会社であっても、平均年齢・勤続年数・離職率は必ず見ましょう。

結局、中にいる人がどれだけ不満を持っているかを表す数字だからです。

完全完璧な企業など、残念ながらありません。

皆どこかで妥協し、どこかで納得しているから、人は勤務を続けるのです。

そのバランスが崩れている企業は、離職率が上がるということです。

この離職率の数字を「NA(ノーアンサー)」にしているところはそれだけで怪しいと思った方が良いでしょう。

隠すということは、そういうことです…

他にも、ネット上にある口コミサイト(Open Workなど)を見れば内情を察することができます。

逆に、これらのサイトをみても悪口が全然書いてない会社は、みんな満足していたり納得しているという意味になります。

私も入社前に、今の勤務先を口コミサイトで調べました。

しかし、ひとつも口コミがなく、入るまでドキドキでしたが、入社後に「これは書く人がいないわけだ」と納得したものです。

有料ではありますが口コミはしっかり見ておきたいので、1ヶ月だけでも試してみたらいかがでしょうか。

ただ原則的に、非上場の化学メーカーで儲かっているならば必然とその働き方はゆるくなります。

きつくなる要素がないです。

推薦図書『インベスターZ 5巻』

参考に、インベスターZの5巻をお勧めします。

この5巻では隠れた優良企業について学べます(化学メーカーではないですが、BtoB企業の優良さについて学べます)巻末に就活で見るべきポイントについての解説の記載もあります。